「日本特別防衛隊」
ほんとうにお久しぶりです。あなたのトリコ、あなたもトリコ、白鳥です。
このたび武器よりペンを~反戦創作WEBオンリー~ に参加させていただきました。あ1にてスペースをいただいております。
そして以下の作品を公開しました。
その後このポストを引用する形で書かせていただいた文章をこちらに転載いたします。
ほんとうはもっともっと書きたいことがあります。言いたいことがあります。けれど今回は、この作品にまつわる思いのみにとどめました。
本音で言えば、書きたくない。けれど書かねばならない局面に来ています。すこしずつ書いていこうと思います。
以下転載。
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ツリー末尾に初出のポストを引用しておりますとおり、二〇二三年、つまり三年前に冒頭三ページを描いておりました。その後手つかずのまま今に至り、今回Webオンリー参加にあたって二ページを描き足しました。
描かなかった理由があります。描いていてワクワクしないからです。むしろ恐怖があります。いつかほんとうに、こんな日が来てしまうのではないか。
そうして目を背けていたら、遠くから戦争の足音が聞こえてくるようになりました。
少々補足をさせてください。
まず異常に高い医療費。今、保険診療ならばクリニックでここまでの高額になることはほとんどないと思います。
それに対し、確認を促す母親、無料になる医療費。居合わせた男性患者からの「(特別防衛隊の家族ならば)家族まるごと医療費タダだ」という揶揄。仮に自衛隊でもそのようなシステムは今はありませんが、アメリカには現役軍人の家族のための医療制度が存在しますね。
クリニックにかかっているのは子ども(マサル)です。姉が、彼の医療費のために入隊したことは伝わっているかと思います。
三ページ目、クリニックを出た親子を、男性患者の妻が追いかけてきて夫の発言の謝罪と特別防衛隊に入った娘への感謝を述べます。その感謝に対し母親は「‥‥どうも‥‥」とだけ答えます。続けてマサルが「大人になったら特防に入ってみんなのこと守るからね」と言うのを聞いて、「行かなくていい」と言う。
母親の気持ちに説明はいらないかと思います。
* * *
戦争の準備というと、軍事費の増大、軍備の拡張などに目が行くと思います。しかしその前にいくつもの小さな準備があります。
医療費の自己負担の増額。教育費の高騰。物価高による困窮。生活保護に対する異常なバッシングや、水際作戦と呼ばれる門前払い。それらは子どもたちから将来の選択肢を奪います。やむを得ず自衛隊を選ぶ子どもたちは増えるのではないでしょうか。それは、戦争の準備ではないでしょうか。
それから広がる差別の問題。それらは対象となる人々を、さも「人ではない」かのように思わせてしまう。「人ではない」と認識した存在が苦しんでいても、気にとめる人は多くはないのが現状です。さらに「敵」と認識すれば命を奪うことも喜びに変わってしまうこともあります。排外主義を煽ること、それも戦争の準備と言うべきではないでしょうか。
声を大にして言わねばならないのは、自衛隊の異様な“持ち上げ”や過度な感謝の表明です。自然災害に対する早急な救助活動に対してはもちろん感謝しておりますが、それにしてもなんだかおかしい。感謝しなくてはいけない。そんな空気を作ろうとしているように見えます。
断っておきますが、自衛隊を否定しているのではありません。自衛隊の活躍にかこつけてむやみに持ち上げ、国民に感謝させることで隊員たちの逃げ道を塞ぐ。これがどれだけ恐ろしいことか。
崖っぷちに立たされ、笑顔で背中を押される。そんな場面を見せられている、そういうふうに感じています。
すべての戦争に反対します。それから、すべての戦争準備に反対します。
世界が平和になりますように、祈りを込めて。
白鳥加寿彦
▽参加してます▽