選挙の話 | ひとりあるき

選挙の話

こんにちは! あなたのトリコ、あなたもトリコ、白鳥です。

衆議院選挙、終わりましたね‥‥個人的には残念な結果でした。生活の中で聞く政治への評価とはまったく反対方向でした。が、終わってみてからの周囲の反応を見ると、なるべくしてなったのだなとわかりました。

なんで自民党がこんなに議席を持つんだろう? ‥‥と首をかしげる人たち、なんと投票に行ってない。

そりゃ自民党が勝つよ。

SNSで政治について発言する人、それら発言に対して忌避感を示さない人というのは、まあ投票へ行くわけです。だからネットでどれだけ盛り上がろうと、それはそれ、ネットの外では別。もうほんとう、別世界です。
なんで自民が? と思うなら、投票、行こうね。

‥‥と言いつつ、白状しますが。

わたしも数年前までは投票、行ってませんでした。政治に興味もなかった。ただ、だから(なんで自民?)とも思わなかった。
よく「悪夢の民主党政権」などと言われますが、なにがどう悪夢だったのかわからない。別にふつうでした。その後自民党政権に戻ってからもなにが変わったのかわからないのだけど、「悪夢の民主党政権」を連呼する人たちはやたら持ち上げる。
なにか変わったのでしょうか? 政治に興味のなかったわたしには、まったくわからない。わからないけど、なにかが悪くて「悪夢の民主党政権」と呼ばれ、なにかがよくて自民党政権は支持されている。

そんなわたしが政治に興味を持ったのはtwitterがきっかけでした。twitterに限らずですが、SNSはSNSでエコーチェンバー現象(リンク先:コトバンク)、要は同じ意見を持つ人たちが集まりやすいため、誤りに気づきにくくなるという問題は残ります。それでも知るきっかけを作る程度のメリットはある。
SNSで知った情報は、それを鵜呑みにせず、自分でも調べ、考えることが大事。学校ではないので先生や教科書が正解を教えてくれる、ということはない。
わたしのよいところは、それができたことだな。

それからけっこう大きかったのは、わたしが「サイボーグ009」ファンだということだな~004、アルベルト・ハインリヒというドイツ人のキャラクターがいるのですけれど。

004 アルベルト・ハインリヒ

彼は冷戦の時代、ベルリンの壁を越えようとして恋人を失い、自身も瀕死の大けがを負ったところを黒い幽霊団にさらわれ、サイボーグにされたのですね。
ベルリンの壁を越えようとして殺された人たちがいることは史実ですが、ではなぜ、そうまでして東ドイツから逃れたかったのか? というところは注目されがちです。自由がないとか、貧しいとか、東ドイツの人々はみんな悪政に苦しんでいた‥‥くらいのイメージが流布されているような気がしています。
共産主義=独裁・悪政。そんなイメージは強い。
実際、苦しんでいたから逃亡を謀った人がいたわけですし、自殺者も多かったようですが、だからといってそれがすべてではないのではないか、というのが疑問の始まりでした。だって、それならそこで暮らし続けた人はなんなのか。どうにもならないと諦めていた? 黙ってやりすごせばいいと思っていた? それはそれでおかしくない?

わたしが表現の自由を真剣に考えていることにも繋がっているのですが、東ドイツで特に不自由だったのは表現の自由でしょう。反共、反政府の表現は認められなかった。秘密警察もあったし、拷問もあった。もちろん秘密警察が取り締まったのは表現者だけではありませんけども、まあ~そんな社会、アーティストやクリエイターが批判しないわけないのです。
これはソビエト連邦ほか社会主義国で見られた傾向で、だから共産主義に拒否感を持つ人は今も多いんですよね‥‥それはわかっている。
でも社会は、表現者だけのものではない。

東ドイツで暮らし続けた人にも注目すべきです。
実際には、東ドイツでも満足して、あるいは満足とまでは言わなくても大きな不満もなく暮らしていた人は多いはずです。

また、共産主義が否定されているわけではないのではないか、という視点も欲しい。ベルリンの壁を越えて逃げた人たちだって、共産主義だから逃げたわけではないはずです。なぜなら、ベルリンの壁ができたのは196年。それまでは比較的自由に行き来ができたのですから。
ちなみにサイボーグ009は1964年に連載開始されました。アルベルト・ハインリヒの年齢はシリーズによって違うのですが、昭和カラー版で28歳。あれは 黒い幽霊団によってサイボーグ化される→サイボーグたちが団結し逃亡→黒い幽霊団を倒す→解散し各国で暮らす→再集合 なのでサイボーグになってから数年が経過している(作中で小さなパーツを取り替える描写があり、たしか「これで二年は大丈夫」と言っていたので、おそらくそれくらい)と考えるともうちょっと若かっただろうと思うけど、それでも壁ができる前には成人していた・自由に行動できる年齢に達していたと考えたほうがいいでしょう。
間違っても共産主義だから逃げたわけではないです。

おかしいことをおかしいと言えない。自由に作品を作れない。そんな社会は息苦しい。そこに共産主義も資本主義も関係ないのに、共産主義・社会主義=独裁だと考える人が多すぎるのです。

で、なぜそう考えるのか? もう完全にアレですよ。イメージですよ。

今回の選挙。日本維新の会がめちゃくちゃ議席を増やしましたけど、あれはイメージ戦略の勝利と言っていいでしょう。大阪は吉村知事や松井市長が頑張ってますものね、メディア出演。でも、実際はなにをしているでしょうか。
なにをしていてもイメージさえよければ票を得てしまう。自民党も同じです。メディア露出が多く、しかも「悪夢の民主党政権」なんてイメージまで植え付けてしまう(これ言ってるの安倍元首相ですからね)、それでは野党は勝てません。

野党がだらしないのではありません。イメージに騙されてしまう有権者が情けないのです。

とはいえ、それは長いあいだ政治・選挙に興味を持たなかったわたしにも言えることです。反省とともに、どうしたらみんなの意識が変わるのかを考え、実行していきたいと思います。

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