魔術師マーリン1-2 | ひとりあるき

魔術師マーリン1-2

こんにちは! あなたのトリコ、あなたもトリコ、白鳥です。

魔術師マーリンの感想を続けていくよ~!
‥‥の前に、categoryを追加しました。魔術師マーリンの感想は「アーサー王伝説」に振り分けています。
タグを設定すればいろいろ楽になるのですが怠惰なものでウフフ‥‥そのうちね、そのうち。

さてさて、では参りましょう~ネタバレ注意だよ!
あ、前回は「シーズン1 エピソード1」と書いたけど、長いので今回から略します。

1-2 勇気ある者

あらすじ
武術大会に沸くキャメロット。国中から集まった騎士たちのなかに、魔法の蛇を仕込んだ盾を持ちこむ者があった。騎士ヴァリアントは、初日こそ素晴らしい活躍を見せたが、二日目には騎士イワンを魔法の蛇を使って倒す。
盾の秘密に気づいたマーリンは真実をアーサーに告げる。イワンが回復し次第証言できると信じ、アーサーはヴァリアントを告発するが、ヴァリアントの手回しによってイワンは死亡、アーサーは不利な立場に追い込まれる。

剣と魔法のファンタジー! って感じの回です。いやずっとそうなんだけど!
武術大会の描写はほんと興味深い。トーナメント表とかそれに使う小さな紋章とかね。これは「ROCK YOU!」(Wikipedia)でもあってとてもとても心惹かれた(関係ないけど原題とぜんぜん違うの今知ってびっくりした)

アーサーの掘り下げ回でもあります。
初っぱな、剣の訓練に付き合うマーリンを、アーサーはそらもうひどく乱暴に扱います。まあ手加減したら訓練にならないしな‥‥とは思うけど、城の騎士は付き合ってくれないのか。
そしてマーリンはガイアスに愚痴るのです。命を救ったのに従者だなんて不公平だ、と。対してガイアスは「未来の王として重荷を背負っている」とたしなめる。マーリンは納得しないけれど、ヴァリアントの不正の告発に失敗したあと、その正しさを目の当たりにするのです。

だいたい、なぜマーリンではなくアーサーが告発したのか。
ガイアスは「証拠もなしに騎士を訴えても、王は従者より騎士を信じる」と言います。アーサーにしても、証拠もなく告発しても立場を悪くするだけ、ということはわかっていたはず。いちおう物証もあったけれど、あとはマーリンの証言しかない。物証が偽物だったらおしまいだ。付き合いの浅い二人に、そこまでの信頼関係は築けていただろうか?

でもアーサーは、マーリンを信じたんだよね。
結局イワンが死亡したことで証明は叶わず、アーサーは立場を悪くしてしまう。しかし、たぶんマーリンの訴えを嘘だと思っているわけではない。身の危険を感じながら、試合からは逃げない。逃げられない。
武術大会が始まったときからアーサーはずっと緊張しているんだけど、このへんでは覚悟を決めてすらいる。
「なぜ無謀な戦いをするんです」というマーリンの問いに、アーサーはこう答えるんですよ。
「務めだから。おれは王子だ」と。

‥‥って書くとすごくかっこいいでしょう、アーサー。かっこいいんです。騎士には誇りや名誉がとても大事。
しかしこの回、褒められない部分も見せています。

大会の決勝戦はアーサー対ヴァリアント。だれもそうとは知らないけれど、マーリンのおかげでヴァリアントの不正は暴かれます。
しかし剣を落としてしまったアーサーはやっぱり大ピンチ。そこを救ったのはモルガーナ。ウーサーの腰から剣を取り出し、アーサーに渡すのです。
アーサーは無事、ヴァリアントを打ち破るのです‥‥が、その夜の祝宴で、モルガーナに悪態をつく。

「王子を救うなんて最初で最後ね」というモルガーナに、「助けなど必要なかった」と答えるアーサー。モルガーナは顔色を変えて「女の助けは不名誉?」と問うも、それには答えず「自力で切り抜けた」と言う。
そのプライドはなに~~~~!!!!? いやまあ、それがこの作品でのアーサーなんですけれども!
ただ素直じゃないだけとも取れるのですけれど、「女の助け」についてはのちにも出てくるので、モルガーナの言うとおり、少なからず不名誉には思っている。モルガーナにしてみればおもしろくないですよね。

他方、マーリンに対しては、自分が間違っていたことを素直に認めている。告発失敗によりクビになっていたマーリンはめでたく従者に戻るのですが‥‥ここも、素直じゃないといえば素直じゃないんだけど、モルガーナに対するそれと、似ているようにも、ぜんぜん違うようにも見える。
前回の「いずれ王妃になる方よ」を考えると、モルガーナに対する反発なのかなあ。

モルガーナとアーサーは仲良しではないものの、お互いそれなりに大事には思っています。のちのち二人が対立する決定的な原因はウーサーだけれど、アーサーがもうちょっと素直だったら違っていたかもな、と思わなくもない。

ま~アーサーには批判的に書きましたけれど、「なんだ、アーサーかっこいいじゃん」で終わらないのがいい。マーリンを従者に戻し、あれこれと言いつけながら暗転して終わり。また大変な日々が始まるのね~って思っているところに次回予告。
次も楽しみだね!

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